「吾郎くん、誕生日おめでとう!!
僕の時は絵葉書をありがとう!
あの写真。
確かに君の言う通り、なかなかカッコよかったよ。
野球をやっている時の吾郎くんは本当にカッコいいね。
知ってると思うけど、巨仁は昨日、日本シリーズで優勝を決めたよ。
君の絵葉書で僕も頑張れた。
本当にありがとう!
僕も何か送ろうかと思ったんだけど写真は照れくさいし・・
帰ってきた時、何でも言ってくれたら
僕に出来ることなら何だってするから。


今年はホーネッツ、優勝できなくて残念だったね。
でも最近のホーネッツには勢いがあるから
きっと近いうちにWチャンピオンにだってなれると思う。
これも吾郎くん効果かな。
いつも君のいるチームは君の闘志が伝わって
とても良い、そして怖いチームに豹変する。
僕は何度、そんな君のチームに辛酸を嘗めさせられた事か。
でも本当はいつだって・・・君のチームメイトが羨ましかった。
僕も君と一緒に勝利を目指したかった。
そして僕が君の球を捕りたかった・・いつだって・・・。
本当に・・君のチームメイトに何度、僕は嫉妬したか分からないくらいだよ。
バッツの時だって君の闘志が皆に伝わって悲願の優勝ができたんだから。
きっと大丈夫だよ。
来年こそは頑張ってね。

ところで吾郎くん、いつ帰国するの?
日程が決まったらメールしてね。
迎えに行くから。
早く・・・一刻も早く君に会いたい。
あの絵葉書の、君の引き締まった表情。
あの表情がベッドではどう変わるか。
知ってるけど・・早くそれを実際に見たい。


じゃあ。
最後にもう一度。
吾郎くん、21歳の誕生日おめでとう!」





・・・・・
寿也からメールで何を言ってきたかと思えば。

「ったく寿のヤツ・・・何考えてんだよ!!そんな恥ずかしい事、メールに書くな!!」
俺は一人、PCに悪態をついた。
そして。

俺だって知ってる。
あの爽やかで優しそうな、可愛いとまで言われちゃうような寿也が
そしてグラウンドでは真剣なあの表情
寿也の言葉じゃないけど最高にカッコいいお前が、ベッドではどんな顔をするか。
普段のお前と違って、とんでもなく意地悪で酷い事を平気でしてくれるか。
俺が「もう止めてくれ!」ってどんなに頼んでも絶対止めてくれない。
・・・・お前がとんでもなく酷い変態絶倫野郎か・・・・・・!!

俺は無意識のうちに様々な場面を思い出して、拳を握り締め震えていた。

「キャ〜〜〜!!寿く〜〜〜ん!!」
と黄色い声で絶叫してる女の子達も
チームメイトもマスコミも・・・・誰一人知らないし、教えたって信じないだろう。
ったく・・・・
俺が今まであの「爽やか好青年、佐藤寿也」にどれだけ酷い目に合わされ続けてきたか!!

そして・・・でも、俺は知ってる。
ベッドでお前はどんな声で俺の名前を呼ぶか。
「吾郎くん・・・。」
優しく耳元で囁く。
「ご、ろう・・・くん・・・・!」
俺に突っ込みながら、激しく突き上げながら俺の名を呼ぶ。

俺はもう一度メールが開かれているPCの画面に瞳を向けた。

「馬鹿野郎・・・・。」

俺だって早くお前に会いたい。
一刻も早く。

寿・・・知ってるか?
お前の腕の中はとんでもなく気持ちいいんだぜ?
あったかくて、力強くて・・・俺の胸に直接響いてくるお前の心臓の音がとても心地よくて・・・。
ずーっとこうしていたいって、いつも思っちゃうんだ。

早くそれが・・・欲しい。


・・・・・・。
俺も、早くお前に会いたい。
お前も同じように思っててくれるみたいで、それは嬉しいけど・・・
やっぱり早く・・・・会いたい。

会って、色んな話をして・・・俺の話に聞き入ってくれるお前を早く見たい。
お前と他愛もない会話をしたい。
そして・・・早くキスしたい、抱かれたい・・・何度でも・・お前に突き上げられたい・・・・。
寿也・・・・・。

半年以上もお前に触れる事も出来ない。
それはかなり・・・・想像以上にキツイ。




でも、それもあと少しの辛抱。
ようやく近い将来、お前に会える。

俺は今シーズンのスケジュールの確認を始めた。
出来るだけ早く帰国できるように。
出来るだけ早く・・お前の胸に抱かれるために。






・・・・それにしても寿のヤツ・・・・。

俺はちゃんとオカズ用の写真を送ったのに
お前は何にも送ってこないなんて!!

俺にもオカズを寄こしやがれ!!

















end

吾郎の誕生日に日記に書いたものです。
寿也誕生日に書いた「いつだって同じ空の下」の続きとして書きました。
えっと・・・「いつだって・・」は吾郎が血行障害になった翌年の話のつもりだったので
二人とも21歳でいいんだよね??
それにしても・・遠距離恋愛は大変ですね・・切ないですよね・・辛いですよね・・・。
頑張れ〜〜!!
そして帰国したら寿也にめいっぱい愛を貰ってください!!
吾郎、誕生日おめでとう!!

ここまで読んで下さりありがとうございました。
(2009.11.5)


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以下、元も子もないオマケです(汗)。



呼び鈴が鳴った。
「どちらさん?」
「キーンだ」
「キ・・・!!」
俺は慌ててPCのメールを閉じた。
「な、なんだよ、いきなり・・・・。」
「今日はお前の誕生日だったな。」
「お!なんかくれるのか?サンキュ〜♪」
「ああ、くれてやる。」
「え・・っと・・・・キーン?」
「何をしている。早く来い。」
キーンは一人ツカツカと勝手知ったるふうで歩き出し、ベッドルームへと。
そして当然・・・vv。

何度もイかされた後。
「ホラ、プレゼントだ。」
と中へは当然のように、
今度は咥えさせられて
「残さず飲めよ?プレゼントだからな。」ニヤリ・・・。
顔射とかも当然vv。

キーンによって、ねっとりショッポリ熱い時間をプレゼントされましたとさvv。