「一年に一度?東洋人の考える事はわからんな。
好きなら毎日でも会いたいと思うのは自然な事だろう。」
「まあ・・な。そこんトコは御伽噺だから。」
ふふ・・とキーンは笑む。
「それに、お前に「一年に一度だけだ。」と言っても無理だろう。」
「なんだよ、それ!!俺に突っ込みたくてたまらないのはお前の方だろうが!!
なんなら今日はお預けにしたっていいんだぜ?」
挑発的に微笑む吾郎、優位に立てたと思ったのだが・・。
「ではそうするか。じゃあな、茂野。」
キーンは吾郎の言葉を素直に受け取り立ち上がろうと・・
「バ、バカ!!冗談に決まってるだろ!?」
慌てて取り繕う吾郎、結局立場は逆転。
「冗談でも出来もしない事を言うな。」
「う、うるせー!」
照れ隠しに精一杯強がる吾郎にキーンはふふ・・と笑んだ。
そして。
「ここ・・・。」
と言ってキーンはそこを指先で辿り・・・
「こんなになってしまっては・・一人で抜いたって足りないだろう・・・。」
一人で抜く。
そんな事はここ最近、全くしていない。
するまでもなくキーンがしてくれる。
キーンに抱かれ、しごかれ、舐め上げられて、そして中をかき回されて。
そして何度も何度も・・・・・。
そんなシーンを思いながら一人でスルなど・・考えるだけで切なくて悲しくてたまらなくなる。
「一人でなんか・・・シたって意味がない。俺は・・・今すぐお前が欲しい・・・キーン。」
七夕に酔わされたのか。
吾郎は素直に告白し、キーンの胸に寄りかかる。
そんな吾郎にキーンはゆっくりと腕を回し・・・。


見上げるような高層マンションの一室。
天上での逢瀬が今日も始まる。











end

ここまで読んでくださりありがとうございました!
(2009.7.9)

 


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